食育、食事への考え方の違い
海外で生活をして一番衝撃だったのは
食事について
これ、料理のことではありません。
食事に対する考え方の違いのことです。
日本人であれば
ご飯を食べるときに
「いただきます」
食べ終わった後に
「ごちそうさま」
この二つをごく自然に口にすると思います。
そして食事は、外食を除けば、同じ食べ物を家族で一緒に食べるのではないでしょうか。(※コ食の問題は別にします)
つい先日、ドイツ人の方から質問を受けました。
「いただきますと、ごちそうさまって何?」
その方曰く、いただきますの言葉はキリスト教の食事前の儀式に相当するから分かる。
しかし、食べた後のごちそうさまがわからない。
しかも、いただきますとごちそうさまはセットなのが余計に理解を難しくしている。
とのことでした。
質問されるまでよく考えたことがなかったぐらい、ごく自然な行為だったため返答に困りました。
【命をいただく】とはどういうことか、
これ、理解が簡単そうで、実は非常に難しいんです。
私は特定の宗教を信仰していませんが、
日本人は何だかんだで仏教への理解が身についています。
ではヨーロッパは?キリスト教が多いですよね。多分。
そもそも育った環境が全く違うから、根本的な考え方が違うわけです。もちろん無自覚でもですよ。
食べ物は神からの贈り物か
食べ物そのものが神(命)か
この違いで説明に困難しました。
私の返答は
何でも命(神)があって、その命(神)をいただいかなきゃ自分達は生きていけない。だから頂くときと頂いた後に、その命と、それに関わった全てのものに感謝の意を込めて言ってるんだよ。
としました。
もちろん日本人の方から指摘を受けて、この説明が語源を辿れば全く違う事も理解しました。
しかし礼儀とか私の食事に対する考え方はこうだなと思っての説明です。
ドイツ人の方は非常に納得してくれて、素敵な考えだな!と言ってくれました。ありがたい。
今まで、ポーランド、ドイツ、スイス、イタリア、サンマリノの一般家庭で食事をご一緒させてもらいました。
日本ではコ食の弊害が叫ばれるなか、
ポーランドは【コ食】が文化だと言われて衝撃を受けましたし(これは未だに納得してません)
イタリアやサンマリノでは、友達の友達は自分の友達でいつのまにか大所帯の食事になったり。はてはフォークのナイフが左右逆だったり(これは後できちんと確認しなければいけないのですが)
いずれの国も食事スタイルは様々ですが、食べ物に関わる全てのものへ敬意を示すことができる【いただきます】【ごちそうさま】って素敵な文化だなと再認識できました。そしてそう易々と食事を捨てることはできない意味も分かりますね。
ちなみに私は好き嫌いが全くない人間なので、どこの国でも何でも美味しく食べられますが、イタリアのご飯はやはり美味い…
※飯テロではありません。
ドイツのビール祭りに行ってきた
ドイツといったらビール
何年か前から日本でも開催されるようになったビールのお祭り
【オクトーバーフェスト Oktoberfest】
今年は9月16日〜10月3日までの開催
500万人ぐらいの人が訪問する大きなお祭りなんだそう。
Uバーン U4かU5 の Theresienwiese駅 で下車。そのまま民族衣装をまとった人たちの流れについていきます。
5分かそこらで会場に到着。簡易的な荷物チェックもありました。
会場内は遊園地そのもの。
ジェットコースター、観覧車、お化け屋敷などなど。子どもから大人まで楽しめる仕様になってました。
目的のビールですが、また区画が分けられておりまして、3ユーロ払ってからテントのあるエリアに入ります。
テント内の席は平日の昼前なら予約なしでも余裕で座れますが、土日祝日などは予約するのがベスト。時間帯によってはテントそのものに入れなくなってしまいます。
(予約はオクトーバーフェストの公式サイトからできます)
私は平日の昼前に到着だったのでテント内には予約なしで座れました。
席に座ったら注文を取りに来てくれるので
ビールとおススメの食事を注文。(隣に座っていたドイツ人がご馳走してくれました)
ビールは1Lのものしかありませんでした。それをガブガブ飲んでますから、みなさん強い...。
途中途中で乾杯の歌が流れて、それに合わせて周りの人たちと乾杯していきます。これが凄く楽しい。みんな笑顔なのが印象的。心からお祭りを楽しんでいました!
ただし中にはべろべろに酔っ払った人もいるので、そこは周りに注意しましょう。
私の友人はいきなり殴られたそう。それは稀だと思いたいですが、服も最悪汚れても大丈夫なものを着た方が無難。
また、余裕があれば民族衣装での参加がおススメです。
ドイツでワインの収穫祭を体験してきた。
9月後半から10月頭にかけてドイツではかの有名なビール祭り【オクトーバーフェスト】が開催されます。
しかしこの時期のドイツはビールの祭りだけではありません。
ワインの収穫祭も開催してるんです。
酒好きとしてはこの時期にドイツに行かないのはもったいないので、ついつい来てしまいました。
訪れたのは
【メーアスブルク Meersburg】
ドイツ、スイス、オーストリアが所有する、ボーデン湖沿いにあるワインの産地。州立のワイナリーもあるようです。
もちろん、【ブルク burg】と地名がついている通り、騎士のお城がある場所で、ファンタスティック街道の一部を成してもいます。
さてメーアスブルク開催のワイン祭りとはどんなものか。
小高い丘を登って10分程度歩くと、メーアスブルクのツーリストインフォメーションがあります。そこの2階で開催されていました。
ブラスバンドが音楽を奏でて、ティアンドルを着たお姉さんがいるのはオクトーバーフェストのイメージそのもの。
しかし、来る人は還暦を迎えたご年配方々ばかり。
酔っ払いなんておらず、お酒をゆっくりと楽しむような雰囲気でした。
私のおすすめは
ワイン用のブドウを使ったフレッシュジュース。
某濃厚グレープジュースよりも、やや酸味が強く本当にワインのようで、気持ちで酔っ払いそうな気がしました。
でも子どもさんもゴクゴク飲んでいたのでノンアルコールなのは間違いありません。
おつまみとしてタマネギのタルトも注文しました。バターの風味もしっかりとあってジュースとの相性抜群でした。
わいわい歌う雰囲気ではありませんが、ワインもジュースもとても美味しいので、ゆっくりと過ごすにはとても良いお祭りです。
ミュンヘンから2時間ぐらいなので、日帰りでも可能ですし、ぜひ訪問してみてください。
メーアスブルクへの行き方
ミュンヘン中央駅よりDBでウルム経由、フリードリヒスハーフェン下車。
バスにて約20分
ポルチーニ茸としょうゆで日本食ロス対策
日本を離れてまだ1カ月も経過していませんが、やはり海外に来ると無性に日本食が恋しくなるときがあります。
しかしポーランドで出汁とか"旨味"を求めるととんでもない金額を使いそうなので、どうにかそれっぽい料理がないか考えました。
先日きのこ狩りをして獲得したポルチーニ茸
採ったら乾燥させるわけですが
シェアメイトの場合はこのような機械を使って乾燥していくのですが、これがまあ時間がかかります。3日間ぐらい機械稼働させているもですから、この間アパート内にポルチーニの香りが充満します...
乾燥したら
このようにしなしなになります。
大量にあるので乾燥させたポルチーニ茸はリーフと共に瓶へ詰めて保管します。
リーフは一応乾燥材の役目を担っているようです。
この乾燥ポルチーニ茸、とても醤油風の香ばしい匂い。
旨味のありそうななんとも言えない香りです。
日本食ロスにぴったりじゃないか!と思い、
試しにパスタを作ってみました。
材料は
パスタ、ポルチーニ茸、しょうゆ、バター
材料費:パスタ500g 2.5zl、バター200g 6zl、ポルチーニ茸 0zl、しょうゆ 日本 300円(日本からの持ち込みですすみません)
一人前で考えるとどのくらいなんでしょう。1zl 31円程度なので...50円もいかないくらいでしょうか。
しょうゆはポーランドのスーパーで売ってます。少しお高いですけど、日本にいるときのようにガツガツ食べられないという自制心が働くため、そんなに消費量も多くならないので買っておくと便利かと。
見た目は残念ですけど、 味は上々。ポルチーニ茸からの旨味がかなり出ます。醤油もほどほどで十分かなと。
これ以外にも日本食ロス対策をどうにか考えなければいけないなと思ってはいるものの
しばらくはポルチーニ茸パスタでしのぎたいと思います。
ポーランドの国民的お菓子が安美味い
スーパーやキオスクなど
どこでも売っているのに
日本人の味覚に合うであろうポーランドの国民的お菓子があります。
その名も
【Prince Polo】(プリンスポロ)
かなり有名なので、知ってる方もいるかと思います。(某有名ブログさんでは秘話まで載せてくださってます)
これサイズが色々ありますが、1zl〜2zl(30〜60円)ぐらい。
4層ぐらいのウエハースにチョココーティングされたチョコバーです
海外のお菓子だけど、どことなく砂糖が控えめ
サクサクした軽い食感...
そしてこの見た目
はい
日本にもありますね、懐かしの
【ど◯かばー チョコ】
みたいな感じです!
以前、自宅へのお土産として買ったら
食べた兄が述べた感想がそれでした。
確かに似てますね。
それだけ馴染みのある味ってことです。日本人でも食べやすいんです。
このチョコ、LOTポーランド航空に搭乗すると配られたり
ポーランドの航空会社ラウンジにも大量に用意されていたりするので
それだけ国民的お菓子であることは間違いない事実ですね。
ポーランド土産のばらまき用としてもおススメです。ポーランドへ旅行の際は是非こちらをお土産にしてみてください。
ポーランドの民間療法。胃痛にスピリタス
誰もが一度は経験するであろう
【胃痛】
胃痛は症状のことなので
正確には
【びらん】や【潰瘍】はたまた【悪性腫瘍(がん)】などに起因するものです。
日本においては
胃痛を感じた際、対応はだいたい
1:我慢できるときは我慢。
2:市販の胃痛を飲む
3:治らなければ仕方なく病院へ受診
という流れだと思います。
さてポーランドではどうか。
胃炎持ちの私は頻繁に胃痛を訴えるのですが、
日本から持ってきた胃薬(PPI)の在庫を切らしてしまいました。
それをポーランド人に話すと
出てきたのが
これ
【スピリタス】というアルコール度数96%のウォッカ
胃痛にはこれをワンショット飲むのが良いんだとか。
各家庭のブレンドがあり、ミントや果実を混ぜるため実際のアルコール度数は80%台に落ちています。
このスピリタスはかなり果実の甘味を感じたので、リンゴなどが大量に漬かっていたのでしょう。
とはいえアルコールはアルコール。
胃痛にアルコールなんて正気の沙汰じゃない!と最初は拒否しました。
でもまぁ今はポーランドに住んでいるし、郷に入れば何とやらで試してみました。
ショットグラス程度をぐいっと一気飲み。
果実の強い甘味を一瞬感じましたが、瞬時に咽頭が焼けます。喉ごしが熱い...というより痛い。
胃に到達したであろう感覚は、まさに
【熱】という感じ。
こんなの飲んでしまったけど大丈夫なのだろうかと一抹の不安がよぎりましたが、5分ぐらいすると不思議なことに胃痛が消えていました。
これはアルコールによる麻痺なのではないか...とも思いましたが、結果症状改善にはなったので貴重な体験ができました。
胃の中がどうなっているかはわかりませんが。
マルコパンターニ追悼レースを見てきました。
【ツールドフランス】という言葉を一度は聞いたことはないでしょうか。
フランスと周辺国を舞台にしたロードバイクレースのことです。
他にも【ジロデイタリア】や【ブエルタアエスパーニャ】などなど様々なレースがあります。
自転車ブームもあって知名度もぐんぐん上がっている自転車界ですが、今もイタリアの英雄として語られている選手がいます。
それがマルコパンターニ(Marco Pantani : 1970-2004)
90年台~00年台にかけて不運と栄光を味わい、そして転落し孤独の中で亡くなった選手です。
マルコパンターニについて:
そのイタリアの英雄が生まれたチェゼナーティコという小さな港町で、毎年9月にパンターニの追悼レース【Memorial Marco Pantani】が開催されています。
今回運の良いことに見に行くことができました。
ホテルからのアクセスの関係で、終日の参加は難しかったため、レース終盤の16時頃にチェゼナーティコへ到着。
ゴール前には住民が集まって混雑状態でした。
日本人なんていませんから、目立っていた私に住民の方々が声をかけてくれました。
「あそこにパンターニのお父さんいるよ!」と。
なんとびっくり。すぐ近くで住民と談笑しているパンターニのお父さんがいました。
声をかけたら「日本から来たの?マンマミーア!」と快くツーショットを撮らせてくれました。感じの良いお父さんでした。パンターニが歳をとっていたらこんな感じなったのかなーと少し切なくもなりました。
レースの結果
1位: ZAMPARELLA Marco
2位: ULISSI Diego
3位: BERNAL Egan Arley
三大ツールのような豪華な表彰ではありませんが、みんな心から楽しんでいたのが印象的でした。
また来年も来れたら良いなと思います。
【チェゼナーティコまでの行き方】
最寄りの国際空港:ボローニャ国際空港
ボローニャ中央駅(Bologna Centrale)より高速列車で約1時間でリミニへ。
リミニより普通列車に乗り換え約30分でチェゼナーティコへ到着します。
*時間帯によってはボローニャ~チェゼナーティコまでの直通列車(2時間)もあるようです。